最終更新日:2024/03/24
業務改善を現場に指示したが、どうも思うように進捗していない。
と思った方、少し落ち着いて原因を考えてみましょう。
業務改善が出来ない理由はたくさんありますが、次の3つに絞ってお伝えします。
この記事の対象者は、業務改善を推進する立場にある人です。
「現場に改善を求めてもなかなかうまくいかない」という悩みへのヒントとなれば幸いです。
1.業務改善意識が無い
「業務を改善できるものなら改善したい」これが多くの方に共通する思いではあると思います。
「改善したくない」という場合もあるかしれませんが、ほとんどの方は改善できるものならしたいと考えるものです。
しかしながら改善に意識が向かない…これは次のような事ではないかと考えられます。
改善すべき事に気づいていない
どんなに経営者や現場の上長から改善を促されても、何をすればいいのかわからなければ改善は進められません。
多くの従業員は「今」している仕事内容をずっと繰り返し疑いを持たずにこなしています。
もしくは「今」ある仕事に精一杯で他の方法を考えるという機会が無いのかもしれません。
経営者が思うほど現場では改善に意識が向かないのは環境に原因がある可能性があります。
業務改善を進めたいのであれば、その為の「時間」を担当者に用意するようにしましょう。
業務として改善に向き合う「時間」をしっかり用意してあげる。
そうする事で業務改善が出来ない理由から出来る理由になります。
現状に満足している
たまに創意工夫による業務の効率化を図る人材が現れる事があります。
これはとても素晴らしい事でございます。
現場の従業員がその人材を信頼し、当人はとても良い気分となる事でしょう。
しかし、問題はその先で起こる事があります。
現場だけでもある程度の業務改善されている事を経営層は認識していたとします。
その上で、経営層としては更なる改善が必要であると判断したとします。
しかし、現場では改善を求められても「既に改善は十分に実施した」「もうできる事はない」と感じてしまう可能性があります。
もしくは、改善に貢献した人が俗に言う「声が大きい」人であれば、その方が「もうやる事は全部やった!」と言い切ってしまえば他の従業員は声を上げ辛い環境になる事でしょう。
この場合、悪い意味で現場の空気が出来上がってしまっているといえるでしょう。
「経営層が考える改善」と「現場の考える改善」が違うというのはよくある事です。
これが業務改善が出来ない理由です。
業務改善を推進する人は現場に対し次の3点を現場に伝えてみてください。
- 具体的な改善項目
- 何がどう悪いのか
- どのような状態を目指すのか
ポイントは、従業員が「何故改善が必要か」を明確に理解できるまで根気よく説明する事。
良くも悪くも現場に改善を丸投げしているだけでは改善は進みません。
改善に充てる時間を用意して取り組む事が大切です。
業務改善が出来ない理由を無くしてあげる事が大切です。
やる気が無い
そもそものお話ですが、いくら改善しろと命じても改善する気が無ければ進みません。
異動し、別の人材の投入できればよいのですが、そうもいかない場合も多いです。
特にベテラン従業員などのキーマンであった場合は簡単に異動なんてできません。
ベテラン従業員に改善を命じても、重要なポストであるため我儘がまかり通ってしまう場合があります。
インセンティブを用意するという事も検討するかもしれませんが、あまりおすすめしません。
インセンティブがある事で逆にやる気が削がれてしまう場合があります。
これを「アンダーマイニング効果」といいます。
ではどうすればよいのか?
十分に業務改善の必要性を伝える時間を用意する事が大切です。
ただ伝えるだけではいけません。
肝心なのは業務改善の必要性を従業員に理解して頂く事です。
さらにモチベーションを高める話し方も必要です。
従業員は十分な理解をしないまま「やれ」といわれてもモチベーションが下がるだけです。
やる気のない従業員のやる気を出すのは難しい事です。
2.忙しくて手を付けられない
そもそもですが、業務を改善しようにも普段の業務で手がいっぱい。
それでは当然改善に充てる時間が生まれません。
どんなに上司が頑張っても、部下はやらなければいけないことがあれば改善業務は後回しになってしまいます。
業務改善は上司だけではできません、組織が一丸となって取り組む必要があります。
なので、忙しいからといって改善業務を後回しにしていたらいつまでたっても改善なんてできるはずもありません。
ではどうしたらいいのか?
とってもシンプルな話ですが、きちんと業務改善の時間を業務時間として作りましょう。
時間は作らないと生まれません。
組織として取り組まなければいけない事は、トップダウンで無理にでも時間を作って取り組む事で前進します。
仕事を遅らせる、減らす、残業する。いろいろ方法はあるはずです。
まずは、業務改善をするための時間を作って業務改善が出来ない原因を無くしましょう。
3.何をすればいいのかわからない
最後に、従業員がやる気もあり、時間もつくって業務改善へのモチベーションも高まった。
しかし具体的に従業員は何をすれば改善できるのかというのを知らなければ業務改善は進められません。
現場は通常業務を遂行しながら改善に取り組みますので、「よくわからない事」は残念ながら後回しにされてしまいがちです。
管理者が現場にまかせっきりにしていては、いつまで経っても進むはずがありません。
これが業務改善が「できない」理由の一つです。
管理者は現場に何をどうすればよいのか、方法論を伝え理解させる必要があります。
業務改善は問題解決といえますので、どうすればよいのかわからなければ問題解決の手法を参考にすると良いでしょう。
業務改善の手法については別の記事でご紹介いたします。
まとめ
現場で業務改善が思うように進まない3つの理由をご紹介しました。
どうすればよいかまとめると次の3つがポイントとなると考えます。
- 業務改善の為の時間を十分に用意する。
- なぜ業務改善が必要なのか、改善するとどうなるのかを従業員に説明し理解を得る。
- どうやって業務改善を進めるのか、現場に十分説明し、改善業務が滞らないよう管理する。
といった所でしょうか。
まずは意識の改善から取り組んでみてはいかがでしょうか。
業務改善をする時間がとれない、改善業務の洗い出しまではできているが進まない等、お困りでしたら弊社お手伝いできる事があるかもしれません。
まずはお問い合わせください。